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2024年04月16日更新

R6ジョブサポートだより第1号

  ジョブサポートだより  

 4月4日に、第8回入校式を行いました❗    

  運営責任者から、「第8期訓練生の方へ、本日は入校おめでとうございます。今年の桜は、一気に咲いて綺麗ですね。ご存知の通り、ここは学校ではありませんが、学校とよく似たところで、仕事をしながら勉強するところです。・・・体づくりや実習を積み重ねながら、就労生活や社会生活のルールなどを勉強します。ここでの一年でより立派な、より素敵な社会人になるために私たちと共に学んでいきましょう。

 そのためにはまず、自分の暮らしを少しずつでも自分で作っていくことです。「働く」という言葉は、一説には、はたを楽にする、つまり、周りの人が楽になるように動くことが、働く基本だと言われます。これまでは周囲の人に頼ってきたことを、一つずつ少しずつ目標を持って、その目標がクリアできるようこつこつと努力し、クリアできる喜びを実感しましょう。さらに、笑顔と挨拶を心がけましょう。新しい場所で、不安もあるでしょう。でも、自分でできることには、自信を持って取り組みましょう。私たちもそれをお手伝いします。どうかこの一年を楽しくそして有意義に、自分の思った就職口、就労先を探していきましょう。・・・ 本日は本当におめでとうございます。

  お祝いの言葉として就労支援責任者より、「自立して働くための学習を進めていきます。働くとは、自分のためでもあり人のためでもあります。この1年間、いろいろなことに挑戦して、いろいろ経験して、そしてまたいろんなことに気づいて再度挑戦する。この繰り返しですが、新たな自分の道を切り開いてください」とのお話がありました。

  訓練生のAさんが、「桜が満開の今日、わたしは、ここジョブサポート・タムラに入校することができ、とても嬉しく思っています。思えば、ドキドキの選考試験を受けたのが、二月。そして、合格することができました。この喜びを胸に、明日から始まる訓練を一年間頑張ることを誓います。そして、自分に合った仕事を見つけたいです。でも、つらいこともあると思います。勉強が分からないかもしれません。そんな時には、先生方や職場の先輩方、どうか優しく教えたり、見守ったりしてください。よろしくお願いします。」と誓いの言葉を述べました。

 授業が始まりました❗       

   社会生活の時間では、本訓練を始めるにあたって、登校時にはタイムカードを打つなど、1日の流れや一年間の予定と学習内容について学びました。また「ジョブサポート・タムラの誓い」と題して、①あいさつができる人になります、②報・連・相ができる人になります、③良い印象をもたれる人になります等々について、具体的に学習しました。

   さらに、社会人としてのルールやマナー、良い印象を持たれるための基本的な身だしなみのほか、働くことを実現するために必要な力についても学習しました。続いて、社会人として自立するために、健康や時間など自己管理することの大切さについても学びました。また、「就労に向けて」と題して、まず‘自分の強さ・弱さを知る’こと、‘希望の仕事を、調べたり相談したりしながら主体的に選ぶこと’ の大切さについても学びました。

 あれこれ記者ノート ❗       

(1)【お仕事】ミスをプラスに! 謝り上手になろう       

   誰でもミスは犯すもの。しかし、重要なことはミスを犯したことよりも、その後の謝罪、おわびをうまくできるかどうかにあります。そこで今回は、相手が許したくなる謝り方を紹介します。 

 反省と誠意が何より大事   

 ビジネスシーンにおいて、どんなに気をつけていてもミスはします。ただし、謝罪する際、そのやり方次第で、この先のあなた自身の評価がプラスになるか、マイナスになるかが分かれます。上手な謝罪の仕方を知っておいて損はありません。

 まず大切なことは、相手がなぜ怒っているのか、ちゃんと理解することです。相手が本当はどうしてほしかったのか、それが冷静に分析できるようになると、どのように謝り、今後どのように対処すればよいのかが見えてきます。怒っている相手と話すのは誰でも嫌なものですが、怖がっていても始まりません。できるだけ早く謝ることが肝要。それもメールよりは対面、もしくは電話のほうがベストです。

 あなたが口にすべき言葉は、第一にお詫びの言葉です。自分に非があることをちゃんと認めましょう。やりがちなNGは、責任を回避したくてお詫びの言葉が抜けてしまうこと。例えば、「この度は当社の製品でトラブルを起こしてしまい、申し訳ございません」と言うよりも、「この度は申し訳ありませんでした。大切な○○さんとの仕事でご迷惑をおかけしてしまいました」と、はじめに謝罪を口にすること。また、この時、「誤解を与えてしまったようで・・・」などと言うと、自分に非はないというニュアンスが強まり、避けたいところ。

「御社・貴殿をないがしろにした結果、起きたミスではない」ことを明確にします。相手への誠意を見せることが大切で、しっかりお詫びさせていただきますという意思を示しましょう。対面の場でしどろもどろになっても大丈夫。ダイレクトに反省している姿勢を見せましょう。

ピンチをチャンスに変える謝罪   

 はじめにちゃんと謝った上で、今後の対処法とミスの経緯について話します。相手は早く解決してほしいと思っているので、経緯の説明より先に対策について述べましょう。

 よくありがちな悪い例として、先に経緯の説明を長々とする人がいます。例えば、「電車が遅れて」「資料が間に合わなくて」「教わっていなくて」「聞いてなくて」などと開口一番に言ったとします。これは言い訳ととられてしまい、逆効果。ミスをどうカバーするか、その対応策を話して、わかってもらえたら、ミスが起こった背景や前後の事情について話します。そして最後に、もう一度お詫びの言葉を言いましょう。

 謝罪というとマイナスのイメージがつきものですが、しかし、率直に謝って相手が許す展開になると、一転してあなたが誠実な人という印象を与えることも。大きな事案がピンチを招いても、かえって相手や取引先との関係が好転するという話はいくらでもあるのです。ピンチはむしろチャンスと思い、謝るのも大事な仕事だと心得ましょう。一番まずいのは、「上司に言われてイヤイヤ謝りに来たな」など、相手に見透かされること。ふてくされた顔や投げやりな口調はすぐに伝わります。

   ここでビジネスパーソンおすすめの秘訣をお教えしましょう。電話越しに謝る時、立ち上がってお辞儀をすると、声のトーンがお辞儀ポーズにのっかり、気持ちが伝わります。(「オフィスで役立つコラム集」より)

(2)論語(孔子の教え?)            

   論語には、道徳の柱として「仁・義・礼・智・信」が登場します。これは五常と呼ばれ、人が常に守るべきものとされています。

「仁」・・・人を思いやること

「義」・・・なすべきことをすること

「礼」・・・礼儀を重んじること

「智」・・・物事を正しく判断すること

「信」・・・信頼され、誠実であること   中でも「仁」の精神は最高の道徳とされています。

教えと名言① 学んで時に之(これ)を習う。また説(よろこ)ばしからずや

 学んだことを繰り返し復習、練習し、実践して、それが身についていくのがわかると、嬉しいもの。学びは人生の喜びだということ。

教えと名言② 之(これ)を知る者は、之を好む者にしかず。之(これ)を好む者は之を楽しむ者にしかず

 これを知る者には、これを好きであるという者には及ばない。これを好きという者は、これを楽しんでいる者には及ばない。与えられた仕事、目の前のことをまずは一生懸命取り組み、楽しむ工夫をしていこうということ。

教えと名言③ 己の欲せざるところ、人に施すことなかれ

 自分が人にされたら嫌なことは、人にしてはいけない。相手の立場に立ってものごとを観察することが、よりよい人間関係には欠かせないということ。

⭐先日、「ズボンを5枚ずつてれこに重ねてください」と言われました:「てれこ」初めて聞く言葉でした。

 「てれこ」を調べてみると、『互い違い、食い違い、入れ違い、あべこべ』という意味の関西弁です・・・とありました。元々は、歌舞伎の世界で「二つの異なる筋を一つの脚本にまとめ、一幕おきに交互に展開すること」を「てれこ」と言っていたもので、これが転じて、今では「互い違い」などの意味でさまざまなシーンで使われるようになったようです。語源を調べてみると、「手を加える」という意味の「手入れ」に接尾語の「こ」がくっついた「手入れこ」が、次第に「てれこ」に変化していったという説と、「人の手を入れ(てれ)て、交互(こ)にする」の略語という二つの説があることが分かりました。後者は、かなり略されています。例文(使い方)として、“このポスター、上下テレコになっとるで”(このポスター、上下が逆になっていますよ)、“この資料、テレコ(互い違い)になっていませんか?”・・・などがあるようです。

(3)「万川集海」(忍術書:1676           

 忍術の三病(気をつけなければならない三つのこと)一に恐怖、二に敵を軽んず、三に思案過ごす.

                          この三つを去りて、電光のごとく入る事速やかなり。

 一に恐れ、二に侮り、三に考えすぎで、この三つを取り除けば、電光のごとく速やかに侵入することができるとしている。第一に、敵を恐れると心が萎縮し、動揺して取り乱し、日頃習って工夫したことも忘れてしまい、手足が震え、顔色が変わり、何もできなくなってしまう。第二に、敵を軽んじて簡単に考えてしまうことによって、事を仕損じることがある。第三に、あまりに大切に考えすぎて、余計なことまで考えると、疑わなくてよいことまで疑うようになってしまい、かえって危険が多くなり意思決定ができず、しばしば迷いが生じて失敗することがあるとしている。

 (4)「用間加条伝目口義」(蓬左文庫所蔵)          

 七字の大事(喜怒哀楽愛悪欲)甲賀伝では、この七つの感情が人間にはあるのだから、これを利用して計略を考える必要があるとし、伊賀伝では、「ワレヲシルヘシ」、この七字の大事を常に考えておく必要があるとしている。相手の感情をよく知ってそれを利用することや、自分自身を知ることの重要性を説いている。

   最終的には、自分自身の性格や力量をよく知っている必要があるということ。つまり、七つの大事とは、人間誰しもが持っている七つの感情「喜・怒・哀・楽・愛・悪・欲」を刺激して、相手をあやつる忍術です。たとえば、相手を褒めて喜ばせ交渉しやすい空気を作ったり、相手と同じような失敗談を話して同情を引き、親しみやすい雰囲気を作ったりすることです。また、取引先の担当がお笑い好きであれば、得意なモノマネをして見せることでも、その後の会話がスムーズになる可能性があります。

     忍術は決して奇想天外な不思議な術ではなく、人と人との関係、人と自然との関係から生み出された現代にも通じる教えなのです。      [参考:「忍者の虚像と実像」山田雄司 より]

(5)「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」(永守重信 日本電産社長)     

    信じる通りになるのが人生であるということですね。僕はこの言葉を自分の色紙に書いて、目のつくところに置いています。自分でこうなりたいと思っていることもなれないのに、思わないことが実現するわけは絶対にないですから。だから信じる通りになるのが人生ということですな。しかし世の中の人はみんな信じない。頭のいい人ほど先が見えるから信じませんね。できるわけがないと思ってしまう。・・・

    創業間もない頃の日本電産は、私の家の一室で図面を引き、桂川の堤のそばにあった三十坪ほどの染め物工場の一階を借りて、旋盤とボール盤、プレス機を一台ずつ入れて仕事を始めたんです。どこへ行っても仕事はもらえず、やっと受注できた仕事といえば過酷な注文がつくために他のメーカーのどこもやらないような仕事ばかり。技術者みんなに言うと絶対無理だと言う。そういう時はみんなを立たせて、いまから出来る出来ると百回言おうというわけです。「出来ます。出来ます。出来ます・・・」「どうや」と。「いや出来ません」今度は千回言う。そうすると不思議なことにだんだん出来る気分になってくるんです。そういう気分になったところで一気に始める。すると、客先の要求する性能に及ばないまでもかなりレベルの高い製品が仕上がる。

    こうやって日本電産の技術力が蓄積されていったんです。この時に「とても無理だ」「不可能だ」とあきらめていたら、日本電産はとっくに倒産していたと思います。社員によく言うんです。「物事を実現するか否かは、まずそれをやろうとした人が“出来る”と信じることから始まる。自ら“出来る”と信じた時にその仕事の半分は完了している」とね。

           [参考:「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」藤尾秀昭監致知出版社より]

(6)「落ちるか落ちないか」    慣用句の話シリーズNo?  

    1面コラム「地軸」を書く部署にいたことがあります。筆が立たないこともあってか、1年という早さで「退場」になりました。当時、原稿について再々言われたのが「落ちてないな」。オチのない「へぼ原稿」ということです。

 校閲では違うオチに向き合っています。それは「ふに落ちない」と「ふに落ちる」。「落ちない」が伝統的ともされる中、「落ちる」は適切かどうか、という問題です。専門家でも見解が割れます。「何くわぬ顔」「気が進まない」と同様に「ふに落ちない」は「慣用句としての肯定形が存在しない」との指摘があります(野口恵子「かなり気がかりな日本語」集英社新書)。一方、辞書編集者の神永曉さんは明治時代にはすでに文豪が肯定形を使用していたことを踏まえ、間違いではないとします(「微妙におかしな日本語」草思社)。

  辞書は否定形が基本としつつ、肯定形を「容認」する傾向がうかがえます。2019年に出た大辞林4版(三省堂)は「近年は『腑(ふ)に落ちる(=納得ガユク)』という用法も見られる」との注釈を加えました。

  本紙では19〜23年の5年で「落ちない」が出てくる記事は27本、「落ちる」は48本。肯定形が上回りました。                    [2024.3.20 愛媛新聞「校閲あれこれ」山根健一より]